曹洞宗 月桂山 光雲寺

法要の模様

年間行事

1月
1日〜3日 午前10時
修正会(しゅしょうえ)
修正会(しゅしょうえ)

新しい年の始まりにあたり最初に営まれる法要です。多くの寺院では大般若経による祈祷法要として元旦に行われたことから「三元祈祷会」とも呼ばれます。
もともとは、「悔過(けか)」という儀式をつとめ、前年の過ちを悔い、修正する法要で奈良時代に始まりました。

15日 午後1時
大般若祈祷会法要
大般若祈祷会法要

曹洞宗では『転読大般若』と呼ばれる御祈祷を行います。『転読大般若』とは、『摩訶般若波羅蜜多(通称:大般若経)』の経文を読むことにより、その功徳をもって世界の平和や各参加者の平安などを御祈祷申し上げることです。

『大般若経』は『西遊記』にも出てくることで有名な三蔵法師玄奘(602~664)が晩年になってから4年余りの年月をかけて配下の訳経僧たちとともに翻訳したあらゆる仏典の中で最大規模を誇る経典です。文字は約五百万文字、全部で六百巻となります。内容は、大乗仏教の空思想に基づく般若思想を記録したものであり、全部で十六の場所において釈尊が法を説かれています。

また、玄奘三蔵はこの訳出を終えてすぐに亡くなってしまいましたが、自分の生存中に経典の翻訳が終わったことについて、諸仏や龍天の助けがあったと述べられたことから、この経典が国家や民衆を守ってくれると信じられ、『大般若会』の成立となりました。尚、『般若』というのは、大乗仏教の菩藤原京薩が重んじる『六波羅蜜』という徳目の一つの『般若波羅蜜多』のことです。これは、『智慧の完成』を意味します。

日本に於ける『大般若会』の歴史を遡ってみると、703年に藤原京にあった四大寺に天皇が命じて行わせたようで、その後は寺院のみならず朝廷の宮中にも僧侶が出張して行われました。737年になると、奈良市にある大安寺で毎年行われるようになり、中世に至って全国に広まってます。

『大般若会』は、その式の中で『大般若経』600巻を全て読みますが、恐ろしく膨大であるため、当然全て正しく読む(これを「真読といいます」)のは至難の業です。

先に挙げた大安寺で150人の僧侶がこの法会に参加したようですが、現在の曹洞宗寺院では少人数で行われる場合が多く、その時には、略して読む方法(これを「転読」といいます)が採られています。
「転読」の方法は、時代によって変遷があり、当初経典が巻物であった時代には、題名と中間、末尾のみをめくって読んだそうです。

その後、現在のような折本が出てくると、左右前後に振るようにして転読としました。(一説には、経文に節を付けて読むことを転読とする見解もあります)

この転読の際に出る風に当たると、一年間無病息災になるといわれます。

3月
19日 午後1時
春季彼岸法要
春季彼岸法要

 弥生三月は、別れ、旅立ちの季節です。下旬には、春分の日を中心とする一週間、彼岸会が営まれます。彼岸会にこぞって墓参りをするのは日本仏教独特の習慣です。
 彼岸を直訳すれば「彼方の岸」、つまり「悟りの世界」。
対するこちらの岸は、私達がいる俗世間で「此岸」と呼ばれます。法要として営まれるようになった理由は様々に論じられていますが、昼と夜の時間がちょうど同じになるという太陽の運行と、阿弥陀如来の仏国士がある真西の方向に太陽が沈むことと関係づけられることもあります。
 日本では『日本後紀』延暦二十五年二月の条に、桓武天皇の実弟で非業の死を遂げた早良親王の霊を鎮めるために「毎年舂分と秋分を中心とした前後七日間『金剛般若波羅蜜多経』を転読させた」ことが初見とされます。
自然の変化と相まった彼岸会が、亡き人を思い浮かべ御霊の安からんことを祈る仏事として、日本仏教の大切な柱となっていることが分かります。

7月
20日 午後1時
大施餓鬼会法要
大施餓鬼会法要

施餓鬼会法要は、亡くなった先祖の霊を供養し、その苦しみを救うという目的で行われる法要です。施餓鬼とは、「飢えた霊」を意味します。

この行事の由縁は、釈迦の弟子である目連(もくれん)が母親の姿を見つけられないことに心を痛め、仏に助けを求めたという言い伝えに基づいています。目連の霊視の力で母親を探し出したところ、彼女は餓鬼界で苦しんでいました。目連は食物を供えようとしましたが、食べ物は口に入る前に焼け石に変わってしまいました。

これを見た釈迦は、母親が生前に罪を犯したために餓鬼界に落ちたと説明し、目連に対して、僧侶たちに食物を施すことで母親の罪を浄化し、救済する方法を教えました。目連はその指示に従い、母親の霊は救われました。

このことから、毎年旧暦7月15日に施餓鬼会法要が行われ、亡くなった先祖の霊を供養し、餓鬼道に落ちたその他の霊の苦しみを救うという行事が行われています。

8月
14日〜15日 午前10時、正午12時、午後14時、16時
盂蘭盆会供養法要
盂蘭盆会供養法要

亡くなった方やご先祖を各家に迎えて、その期間を家族と一緒に過ごすという大変情緒豊かな仏教伝統行事です。
光雲寺では初盆を迎える以外の方々にはお寺に於いて合同の供養法要を営みます。

9月
21日 午後1時
秋季彼岸法要
秋季彼岸法要

 お彼岸は、春分および秋分の日を中日として、前後三日ずつを合わせた各七日間をいいます。季節の変わり目にあたり、いのちの尊さや自然の恵みに感謝しながらご先祖様を供養し、ご加護を願う行事として古くから行われてきました。

 各家庭ではだんごやおはぎ、ぽたもちなどを仏壇に供え、そろってお墓参りに出かける光景が見られます。私たちにとってたいへんなじみ深い、欠かすこの出来ない年中行事と言えるでしょう。

 彼岸とは、古いインドの言葉で、修行の完成を表す『バーラミター(波羅蜜)』に由来します。仏教では、私たちが生きている迷いの世界を『此岸(川のこちら側の岸)』と呼び、むさぼりやとらわれのない悟りの世界を『彼岸(川のむこう岸)』と呼んで、安らぎの彼岸へ渡ることを願い、仏教修行が行われてきました。そしてこの時期には特に、在家信者も戒律を守り、仏法を聞き、生活を正すという習慣がありあます。私たちは、日常生活に追われ、本当に大切なことを見失いがちです。お彼岸は、今日ある自分を育んでくれたご先祖様に思いを寄せるとともに、自分自身の命の在り方を見つめ直す、大切な期間なのです。

12月
1日 午後1時
釋尊成道会法要
釋尊成道会法要

釋尊成道会法要は、釈尊(シャカムニ・ブッダ、ゴータマ・シッダールタ)が悟りを開き、ブッダとなった瞬間、すなわち「成道」を祝う仏教の行事です。

この行事の由縁は、約2500年前にインドの釈尊が苦行や瞑想を経て最終的に悟りを開き、人間の苦しみの原因とその解消法を説いたことにあります。これが仏教の始まりであり、釈尊が「ブッダ」、つまり「悟った者」になった瞬間です。

釈尊成道会法要では、この釈尊の成道を讃え、その教えを再認識し、自身の心を見つめ直す機会とします。また、この日は釈尊の教えを実践し、人々と共に平和と調和を祈る日ともされています。

31日 午後5時
年経
年経

年越しの法要です。一年間お寺を守りくださった土地神に対して感謝の供養を行うものです。

31日 11時半
迎春祝祷
迎春祝祷

新年を迎えるにあたり、若水を供え、国家、寺、檀信徒の一層のご安泰祈祷する法要です。